皆さんは仕事で問題が起きた時にどのように解決をしていますか?
特に大きな問題やややこしい問題が起きた時に、「どこから手をつければいいんだ」「どこから考えればいいんだ」と悩むこともがあると思います。
そのような問題が起きた時に「因数分解」の考え方が非常に役に立ちます。
「仕事の問題解決に因数分解の考えを使ってみよう」と題して、問題解決に数学的思考や因数分解の考えを応用する方法をご紹介します。
因数分解は役に立たない!?
こんなの役に立つの?
何のためにやっているの?
因数分解は学校教育の悪者の権化みたいに言われていますよね。
確かに日常生活で直接的に、因数分解の公式を使う場面はありません。
今回お伝えしたいことは、
「因数分解なんて日常生活で使わない!だから、勉強しても意味がない!」と直接的に考えるのではなく、
「因数分解のように数学的思考で考えると問題が明確になり、良い解決策が生まれる」
このように間接的に捉えてみて下さい。
北野武監督も映画で因数分解を使っている
仕事の話しとは逸れますが、 北野武監督は著書で因数分解について下記のように語っています。
例えば、Xっていう殺し屋がいるとするじゃない。
そいつがA、B、C、Dを殺すシーンがあるとする。
普通にこれを撮るとすれば、まずXがあらわれて、Aの住んでいるところに行ってダーンとやる。今度はBが歩いているところに近づいて、ダーン。
それからC、Dって全部順番どおりに撮るじゃない。
それを数式にすると、例えばXA+XB+XC+XDの多項式。
これだとなんか間延びしちゃう感じで美しくない。
XA+XB+XC+XDを因数分解すると、X(A+B+C+D)となるんだけど、これを映画でやるとどうなるか、という話が「映画の因数分解」。
最初にXがAをすれ違いざまにダーンと撃つ。
それから、そのままXが歩いているのを撮る。それでXはフェードアウトする。
それからは、B、C、Dと撃たれた死体を写すだけでいい。
わざわざ全員を殺すところを見せなくても十分なわけ。
それを観て、「Aを殺したのはXだとわかったけど、その他のやつらを殺したのは誰なんだ」と思ってしまうバカもいるとは思うけど、そういうやつははなから相手にしていない。
これを簡単な数式で表すと、X(A+B+C+D)。
この括弧をどのくらいの大きさで閉じるかというのが腕の見せどころで、そうすれば必然と説明も省けて映画もシャープになる。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、私はこのエピソードが強く印象に残っています。
因数分解をこのように考えたことはなかったですし、思いもつきませんでした。
「因数分解って役に立つんじゃないか!?」と思った、きっかけでもありました。
仕事の大きな問題は細かく分けよう
仕事で大きな問題があった時、因数分解の考え方を応用する方法になります。
例えば、職場の人手不足の問題があったとします。
よくある話しとして、現場は「人がいません!どうにかして下さい!」と上司(本部)に伝えます。
ここで、ただ「人がいない!」と伝えるだけではなく
「人がいない」ことを因数分解してみます。
人がいない
↓
全シフトで人がいないのか?
シフト調整では対応できないか?
↓
対応できないのであれば、
正社員が必要なのか?パートで良いのか?
↓
パートで良いのであれば、週何回の何時間のパートが欲しいのか?
↓
<結論>
パートで良いので、週3回程度で5時間ぐらい勤務できる人が欲しい。
この流れを私は勝手に「問題の因数分解」と呼んでいます!(^^)!
この流れに沿って、問題を考えると現場からの要望がピンポイントになりました。
そうなると上司(本部)もピンポイントで対応策を打つことができ、新規募集や人事が考えやすくなります。
上記の例でお伝えしたいことは、
問題が「人がいない」や「売上が上がらない」だと問題が大きすぎて、どこから手をつけていいかわからなくなります。
私は因数分解という言葉を使いましたが、問題をこれ以上細分化できないというところまで細かくしていくことで、対応策が具体的になるということです。
まとめ
現代は日常でも仕事でも、ネットの普及などで情報が溢れています。
今回は因数分解を例に取ってお話ししましたが、因数分解に限らず、数学的思考は溢れている情報を下記のように加工できます。
- くっつける
- 分ける
- 変換する
- 比べる
- 証明する
情報の整理ができる人は「AがBになってCになる」のように、論理立てて物事を認識し、かつ人に正確に伝えることができます。
因数分解に限らず、数学的思考は日常でも仕事上でも正確なコミュニケーションや問題解決に直結する能力なのではないでしょうか。
私も今になって、数学の重要性がわかりましたが、学生の時はもちろんわかりませんでした( ゚Д゚)
論理立てて物事を考えることが苦手だ、大きな問題に直面した時にどこから手をつけていいかわからなくなるという方は、スキルアップとして「数学的思考」を勉強することも考えてみてくださいね!